題名だけでも知っている人は多いはず。かなりの書籍が出てます。
元は四大奇書の一つといわれる有名な中国小説で、一般的に著者は呉承恩といわれていますが、定かではないようです。
昔の本の流通方法は書き写ししかなく、書き写している人間が勝手に書き換える事はよくあることでした。
書き換えという行為が数々行われ、中には消えていってしまう作品も多い中、現代にも伝わっていてこのように
私のようにに海外の人間でもファンが多いということは
それだけ西遊記という作品に楽しさが詰っているということなのでしょう。
下記は大まかな伝わり方です。
唐代(西暦600年前半) | 史実の玄奘三蔵が取経の旅をする「大唐西域記」(旅日記) |
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南宋代(1100〜1200年ごろ) | 「大唐三蔵取経詩話」(講釈師の台本) |
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元代末期(1300〜1350年ごろ) | 「西遊記」(平話)(口語体で書かれた物語) |
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元末期〜明初期(1350〜1400年ごろ) | 「西遊記」(雑劇)(古典劇の台本) |
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明・清代(1400〜1900年ごろ) | 「西遊記」(小説)「李卓吾先生批評西遊記」、「西遊真詮」など *さまざまに異なる版本がある。 |
講釈師=いわゆる、軍記や伝記を講釈してみんなに聞かせる人のこと
口語体=しゃべる言葉遣いを基本とした現代普通の形態 ですます調の文体、『それはお次の回で』といった締めくくりなど
雑劇=中国の演劇形態の一つ。時代に内容が異なる。宋代では滑稽風刺劇を、
元代では故事・伝説・人情・裁判・道釈などを内容とする歌劇を、明・清代では単に短編劇をいった。上の表で雑劇と書いてある時代は明初期なので、短編劇の事。