西游記データべース:所要人物データ:神々データ

三蔵ご一行を手助けしたり、邪魔をしたりとさまざまなことをする神々のデータです。

黎山の老婆

別名:驪山老婆 驪山姥

取経の旅を続ける三蔵一行の前に彼らの心構えを試すために現れた女仙。
裕福な女系家族の女主人と姿を変えて一行を欺いた。
娘として観世音菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩も協力していた。女主人は、三蔵一行に旅などやめて、婿に来てくれないかと誘うものの、三蔵はもちろんのこと、正体を見破っていた悟空、意志の固い悟浄も応じなかった。
ところが、金好きの女好きである八戒だけが引っかかってしまうことになる。自分は婿になるからというものの悟空や三蔵にしこたま怒られる。
その後にも悟空にアドバイスをいいに現れたりもする。

『西遊記雑劇』という本の中では、彼女は姉という扱いである。

邱弘済真人(きゅうこうせいしんじん)

別名:---

東海龍王からの悟空の悪行に対する上奏文を読み献上した。玉帝の傍に控えて、そういう上奏文を取り次いだり、面会を取り次いだりする。
役目を持つ。

葛仙翁天師(かつおうせんてんし)

別名:---

邱弘済真人と同じように玉帝の傍に控える役目を持つ。地蔵王菩薩と十代冥王からの上奏文を取り次いだ。

張天師

別名:---

弼馬温の役割を不服とした悟空が勝手に下界に戻っていったことを確認し、玉帝に報告した神。
邱弘済真人や葛仙翁天師と同じように上奏文や面会を取り次いだりする役割を持つ。

許旌陽真人(きょうせいようしんじん)

別名:---

悟空が斉天大聖という地位について(閑職である。玉帝が手に余った悟空に本来ない役職を与えて納得させた)遊び歩いているので
何か騒ぎを起こす前に、仕事を与えた方が良いと玉帝に進言した。

文曲星官・武曲星官

別名:文曲星(もんごくしょう)、武曲星(むごくしょう)

文曲星官は文星のこと。天界での文書管轄をしている神。いわゆる玉帝の秘書のようなもの。勅命に対した書面の草稿を作ったりする。
悟空を天界に招くための詔(みこのとり)を書いた。

文曲星官と対になっているのが武曲星官で、武星のことである。
天界では武運を司っており、玉帝の命によってどこの役職が空いているかどうかを探しに行って弼馬温の職が空いている事を報告。
悟空はこの職を与えられて、後に大騒ぎになる。

文曲、武曲とは、北斗七星を構成する星の二つ。メグレスとミザールの事。文曲、武曲という名は、元は密教仏語。 宋時代の道教は密教の星々に関わる名称や、星に関わる伝説などを取り込みそして、さらに複雑な、神格化、人格化がなされていった。 古代の中国の星座に関しては、北欧などに見られる神話などの能動的な場面で作られるものではなく、その時代の政治機関のうつしに近いため 神格、人格化は著しいが、星座一つでの能動さには欠ける。

天丁

別名:---

天丁(てんてい・てんちょう)、ホウ(まだれに龍)、劉(りゅう)、苟(ほう)、畢(ひつ)、ケ(とう)、辛(しん)、張(ちょう)、陶(とう)、が登場。
玉帝に招かれ、初めて天界に来た悟空を増長天王ともに不審者と間違え、南天門を遮った。
悟空を俗界から連れてきた太白金星が、取りなして大事至らず通してもらった。

木徳星君

別名:---

木星のこと、天帝が弼馬温の職につくように命じた際に、悟空を御馬監の正庁へ案内した。悟空が任に就いたことを確認して、宮中へ戻っていった。

中国人の星の観測としては、戦国時代(紀元前五世紀頃)木星の対恒星周期がほぼ十二年であることを発見してから飛躍的に進歩した。
そして、木星の運動から黄道近くにある星座を注目して、二十八の星座に分けた。>二十八宿のこと。
木星は占いなどの原点となる星として扱われるほど中心的な存在だった。
だが、西遊記の中では、あまり目立たない。(目立つのは金星である)